製鉄所見学してきた。その1


2006年某日

もう早一年も前、2006年は五月ごろ。
「工場見学にきませんか?」
ひょんなご縁で、工場見学にお呼ばれされた。
俺にしてみりゃ夢の工場、製鉄所。

鉄をひっぱたく事はや16年。
いつも使ってる鉄を作るところは実際に見たことが無く、それはもうウキウキ。

今回は神奈川にある、JFEスチールの圧延のラインを見せてもらった。
なんでもここは、溶鉱炉から出てきた鉄を一旦固めたデカイ羊羹みたいな鉄を潰して
任意の大きさの製品にするところらしい。
厚さにすると数十ミリから数百ミリとかそんな奴。


スゲェ。
こりゃスゲェ

なんつーか。
ロボの時には3.2ミリとか、4.5ミリとか、そんな鉄板を相手にしてた。
そんな自分にしてみればケタが違う鉄。

デカイ橋や舟やらその他色々、デカイ鉄が使われてるんだから、どこかで作ってるんだろうなとは思ってたけど、、
ここか。

自分が普段使うのは、太さ20〜30ミリくらいの角棒とか、それをハンマー片手にコンコン加工加工するのも鉄。
目の前をスゲー音させて走ってるこのデカイ塊も鉄。
鉄は小さいものもデカイもんもなんでも作れるよ、いつも言ってる言葉だけど、改めて実感。

ここは小学生とかの社会科見学も来る見学ルートなので、十分に安全な距離。
それでも体感できる熱さ。
子供の時に見てたら、また違った感じだったんだろうな。

とはいえ、鉄を触りながら大人になって、今この時点で初めてこういう体験ができると言う事は、
それはそれで自分にとってはとても大事だった事のようにも思う。
人も出来事も、そのタイミングだからこそなにかに変るってのはよくあることだ。
大人になってから、新しいことを知るのは最高の道楽だねぇ。


その次の月くらいの某日



また見学に来ない?と。
ついでにちょっとお願いがあるので、お話を、、、、との事。

お、仕事ですかい?
この時点で初めてJFEなる会社を調べてみた。

川崎製鉄と日本鋼管なる会社が合併して出来た会社で、、、ほほう。
資本金2000億円?工場面積832万u?
国すか?
恐ろしいな、、、

今回は、千葉の工場
薄物で前回のロボに使った3.2ミリとかの薄い鉄板を作る工場。
鉄板つっても、最終的にロールになって出荷されるそうな。

 

またなんだか長い機械だ。

そこをびゃーっと薄くなった鉄が走る。
時速何十キロとか、そんな感じらしい。

俺にしてみりゃまさにワンダーランド。
いいねぇ、、千葉。
つーか、これがあれば、ネズミランドいらないじゃんか千葉、、、こっちの方がオレ楽しい。

最終的にグルグルっと巻かれて終了。
一巻き20t也

これがちょうど、ボトムズんとき使っていた3.2ミリとかの薄い板のライン。
ボトムズが2tくらいだから、10体分か、、、、

とにかく凄いスピードで鉄板走って、あっちゅーまにデカイトイレットペーパーみたくなる。
これまた、3.2ミリと格闘していた自分としては、どれだけ大きな力が加わらないとこうならないかはよく分かる。
なんか、楽しいという感じからちょっと怖くなってくる。

「スゴイっすね、、、いっつもこん位の厚みの鉄板使ってるんすよ」
そんなことを言ってみた。

工場の偉い人っぽい人曰く
「いつも薄板使ってるんだったら、一巻おみやげにもって帰る?」

大変うれしいんだけど、一巻き20tじゃぁねぇ、、
もらったって自分で平たく伸ばすのに4〜5年かかりそうだよなぁ、、
大変そうなので遠慮させていただいた。

ついでに製鉄所内を車で案内してもらった。



なんか線路とかあるし。
聞けばJRとかそんなんじゃなくて、製鉄所内の鉄を運ぶ独自の路線だとか。
やっぱ、ここは国だ。
絶対に鳴沢村よりも人口多いはずだ。

見たことないような車とかも走ってて面白い。
ナンバー付いてねぇじゃん!って思っていても、ここらの道路も全部敷地内なんだよな、、、、
すっげぇな、、
ここに住みてぇな、、、

今回の一件。

正直な感想としては、自分の鉄感が揺るぐ感じがあった。
常日ごろから言っていた、”鉄はちっさいものから大きなものまでなんでも作れるよ」って。
そんな自分が言った漠然として"大きなもの”が実感となって、その大きな鉄を使うためには
人間一人の力じゃどうにもならないと言う事も実感として分かって。

なんだろう。
小さいからと言って、価値が無いわけでも無く。
一人で出来る事が工場で作られるものよりも必ずしも劣るわけでも無く。
そんなことは頭で分かっていても、体感した目の前の鉄には理由も無く敗北感を感じたり。

思えば、ふつーに買ってきて鉄を使ってはいたものの。
この鉄も、誰かが作ってると当たり前の事に気づくと、4mのロボット作ったなんざちっちぇ話だ、、、

やべぇ、どうしよう俺。
まったくもってそんな感じ。

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